~美への憎悪と憧れ~

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 泰子はすっかり頭に血が昇り、今度は自分から挑戦した。  己が今まで集めたパーツを賭けて。  何度も何度も何度も――  しかし泰子は結局一度として勝利を収める事が出来ず――  残されたのはデフォルトの何の特徴も無い、アバターだけであった。 「ぐぁあああぁあぁあ! 何なのよ! 一体なんなのよこいつ!」  家の外まで響き渡る程の声で、泰子は叫びあげる。  眉間に深い皺を刻み、怒りの矛先を部屋中の壁や物にぶつける。
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