~美への憎悪と憧れ~

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『新着メッセージが一件あります』  ふと端末に目を向けた泰子に飛び込む、機械的な音と文字。  泰子は床のタブレットを拾い上げ、メッセージを確認する。 『美しくなりたいですか?』  そんな短い一文だけが、泰子の瞳に飛び込んでくる。 「何よこれ――」  泰子の口から声が漏れた――その時。 「美しくなりたいですか?」  綺麗な声音が泰子の耳に飛び込んで来た。  声は靖子の背後のドアから、泰子は首を巡らし声の正体を探る。  
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