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「私は貴方にチャンスを与えに来たのよ。美しくなりたいでしょ貴方?」
女はまるで決め付けたようにそう述べる。
「はぁ? わけのわかんない事いってんじゃないよ! 大体あたしはそんな事思ってないし興味もないんだよ! 寧ろ憎いね! 特にあんたみたいな整った顔立ちの女を見るとぶち壊したくて堪らなくなるよ!」
獣が牙をむき出すように歯茎を顕にして泰子は声を荒げた。
直後に訪れた幾許かの沈黙。
女は軽くサングラスを指で直し、人差し指であるものを指し示す。
「だったらそれは何かしら?」
口紅で真っ赤に染まった唇を動かし、女が泰子へ問う。
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