~狩る者、狩られし者~

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――はぁ、はぁ。  福耳 泰子が漸く落ち着きを取り戻したのは、腹が減ったと、部屋の壁やテレビを叩き壊し、己が寝ていたベッドをも引っくり返し全ての脚を無理やり折り曲げついでにベッド本体も妙な方向に捻じ曲げ、散々なまでに暴れまわった後であった。  この状況でベッドの横の台だけは無傷でいれたのは奇跡みたいなもんだが、泰子にとっては幸いだと言えた。  泰子は少しだけ冷静を取り戻した頭で、現在の状況を考えた。  勿論考えた所でいつのまにか連れてこられベッドに寝かされていたという事以外何も判らないのだが、息を切らしながらも軽く部屋を見回し、やっと台の上の手紙に気が付いたのだ。
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