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はぁー…
昨日は疲れたなぁ。
あの後、すぐ部室を走って逃げて帰ってしまった。
だって、仕方ないじゃない。
いきなり、入部させられた挙げ句、き、キスまで………
思い出しただけで、顔が熱いよっ…。
両手で、両頬をあさえていると、いきなり、背中に痛みが走った。
「おっはよー。有栖」
ニコニコと無邪気に笑顔で、後ろから体当たり付きの挨拶して来た彼女。
彼女は、この学校に入学した時、あたしが同じ中学校の人が誰も居なくて、一人で自分の席に黙って座っていたら、話し掛けてくれた子。
短時間で仲が良くなって早いけど、親友って呼べる唯一の友達、浅野 志穂(アサノ シホ)。
明るくて、笑顔がすっごい似合って女の子。
「…おはよっ。後ろから、体当たり付きで挨拶して来ないでよ。痛いんだから…」
「アハハハ。ごめん、ごめん。つい、ね」
「つい、じゃないよ…」
「本当、ごめんって」
顔の前で両手合わせて謝っているが、表情は、笑っている。
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