3人の王子様

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はぁー… 昨日は疲れたなぁ。 あの後、すぐ部室を走って逃げて帰ってしまった。 だって、仕方ないじゃない。 いきなり、入部させられた挙げ句、き、キスまで……… 思い出しただけで、顔が熱いよっ…。 両手で、両頬をあさえていると、いきなり、背中に痛みが走った。 「おっはよー。有栖」 ニコニコと無邪気に笑顔で、後ろから体当たり付きの挨拶して来た彼女。 彼女は、この学校に入学した時、あたしが同じ中学校の人が誰も居なくて、一人で自分の席に黙って座っていたら、話し掛けてくれた子。 短時間で仲が良くなって早いけど、親友って呼べる唯一の友達、浅野 志穂(アサノ シホ)。 明るくて、笑顔がすっごい似合って女の子。 「…おはよっ。後ろから、体当たり付きで挨拶して来ないでよ。痛いんだから…」 「アハハハ。ごめん、ごめん。つい、ね」 「つい、じゃないよ…」 「本当、ごめんって」 顔の前で両手合わせて謝っているが、表情は、笑っている。
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