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えっ…
ちょっと、それって……
「あっ、昂は居るはずだから、先に行って、活動とか聞いてね」
…昂先輩と二人っきり!?
絶──────ッ対
嫌だ!!
だって、危ない人だと思ってたけど、志穂の話聞いたら、更に危ないって分かったし、ふ、二人っきりとか…!!
「あの、佑先輩」
「ん?何?」
佑先輩は、あたしが聞いて来るのをまるで知っていたかのように言う。
「あたし、ちょっと図書室に用事が……」
「明日じゃ、駄目かな?今日、2時間くらいで終わるからさ」
佑先輩は、あたしの言葉に重なるように言った。
「……はい」
しぶしぶ頷きながら返事すると、佑先輩は、昨日のあの時みたいに、あたしの頭をポンポンと優しく叩く。
「ごめんね?」
「いえ…」
「あっ、この卵焼き美味しそうだね」
佑先輩は、物欲しそうに、卵焼きとあたしを交互に見て来る。
だから、思わず…、
「…食べます?」
言ってしまった。
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