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「ねぇ!何か言ってよ!!」
沈黙を続ける凌に必死にせがんだ。
そして、やっと顔を上げた凌の眼は何かを決心したようだった。
「隣町ではないけど、引っ越しをするのは本当だよ。」
真っ直ぐな眼で言われてしまい、何も言えなくなる。
凌は私の顔を見ながら、言葉を続ける。
「引っ越し先は国内だけど、ここからだと飛行機を使うくらい遠いんだ。多分長期休暇でも帰って来ることは難しいと思う。」
話を聞けば聞くほど、頭の中が真っ白になっていく。
言葉なんて出て来なかった。
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