第1部 エブリ星への旅立ち

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「あれだ!」  俳句投稿者が指差した場所には、埃をかぶって斜めに傾いだ格好で横たわる巨大なケータイがあった。それはけガラケーとさえ言えないような、一昔前の軍用トランシーバーのような不格好な物だった。  煤けた本体の横腹には「TZ802」という文字。小説投稿者が思わず息を呑む。 「あんな馬鹿でかい、大昔のケータイが一体何の役に立つと言うんだ」  その時、辺り一帯にエロリスタの襲来を知らせる空襲警報が鳴り響いた。写真投稿者が大急ぎでサイトをのぞいて確認する。 「これは……10ギガバイトを優に超える巨大なデータがこちらへ向かっている。中身は間違いなくエロ作品だ」  イラスト投稿者が悲鳴を上げた。 「遊性爆弾!」
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