第1部 エブリ星への旅立ち

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 俳句投稿者のアバイラがおぼつかない足取りで、あの巨大な大昔のケータイめがけて走り出した。他の6人のアバイラも何となく成り行きで後を追う。するとTZ802から不思議な光が出て全員を包み込み、次の瞬間7人は宇宙船の操縦室のような場所にいた。  まるで体感型RPGのように、それぞれが人間の姿になっていた。俳句投稿者が説明した。 「この中では我々の意識はアバターとして実体化されて、現実世界と同じように行動する事ができる。これが本来はモバ星脱出のために密かに建造された最後の船。ネット戦艦・弩鼓萌だ!」 「いつの間にこんな物が……」  驚愕している小説投稿者に俳句投稿者は厳しい表情で言う。 「どうする? このまま座して滅亡するか、イチかバチか、あのメッセージを信じて旅立つか? 強制はせん」 「分かった、やりましょう」  小説投稿者は一瞬の迷いもなく言った。
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