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「解りました…」
コン、コン。
「紅茶を持ってきました…」
「入れ!」
「失礼します…」
ギィーガタン
だけど、俺はある事を忘れていた
国王は悪戯好きだった事を
つるっ
油が玄関に塗られていた
「あっ……」
バシャーン!!
「この奴隷は何をしておる!我の客人に紅茶をぶちまけるなど!」
そう。俺は国王の友人に紅茶をかけてしまった
「貴様は独房入りだー!」
バタン!
「奴隷ナンバー1124番!貴様を連行する!」
ギィーゴドン!
あぁ~やっちゃったよ
どうしよう
この独房に入ったら死ぬまで居る事になる
しかも、兵士達のサンドバックにされる
ほら来たよ。ストレスの溜まった奴らが。
「貴様に会いたいという奴を連れて来た」
はっ?
そして兵士の後ろからよく見る少女が入って来た。
俺と一緒に国王の奴隷になった一歳違いの女の子だ
「こんばんは」
「面会時間は10分だ。
いいな?」
「はい」
そして兵士は独房から出ていった。
「こんにちは
君はなんで、こんな所にいるの?」
「国王の客人に紅茶をかけてしまったんだ」
「ありゃりゃ…それは仕方ないね」
「確かに仕方ないな
それよりお前は大丈夫か?
また国王に酷い事………されてないか?」
「うん。一ヶ月ぐらい前かな。また、新しい子が入って来て
今はそっちに夢中だから今の所は大丈夫だよ」
「そっか………
あのさ………一つ相談していいか?」
「何?」
「俺がここから脱出する場合、一緒にここから出ないか?」
「え…」
女の子は絶句している
そりゃそうだ
この城から脱出した者はいない
「嬉しい…」
そう言うと女の子は泣き出した
「えっ…ちょっ、なんで泣くんだよ?」
こんな事になるなんて、予想外なんですけどー!?
「ありがとう……
もし脱出する事があったら、私も連れてってね!」
「あぁ!勿論だ!」
俺達は一緒に脱出する事を約束した時
「10分が経ったぞ
面会終了だ」
「じゃあね」
「あぁ、またな」
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