プロローグ

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目が覚めると、俺は真っ白な部屋のベッドに寝ていた なんで俺はこんな所に居るんだ? 俺は確か白虎の城の地下にある独房に居て 急に入ってきた女に俺は何かされて………… なるほど理解した だとすると、あの女に話を聞く必要があるな 「目を覚ました様ね」 「てめぇ…ここはどこだ!お前は何者なんだ! それに…あいつは助けたのか!? どうなんだ!答えろ!」 俺は体が勝手に動き女に殴り掛かかっていた 「無駄よ。『束縛』」 体中に鎖の様な物が絡み付き、俺は変な体勢で地面に落とされた 「貴方の聞きたい事は大体は分かるわ 全てを話ますからしばらく動かないで下さい」 女は妙に冷静な感じで話始めた。 「どこから話ましょうか………貴方はあの時、朱雀の王が白虎に来ていた事は知ってますか?」 「あぁ…あの話は奴隷の間でもかなりの噂になってたはずだ」 この女はなんで急にこんな話を切り出すんだ? 「そうですか。 やはり知っていたんですね……それじゃ打ち明けます。 私は四代朱雀王、カムイ・ユーティリティの娘、リリィ・ユーティリティです。」 「……やはりな」 「えっ?」 「あの時は朱雀の王が休戦の話を白虎に持ち掛けていた あの時は奴隷達は部屋に居る様に命じられていたはずだ だから外に女が居るはずがない つまり……朱雀の王が誰かを連れて来ていた その可能性が高いのは自分の娘の可能性があった 俺はこう推理した どうだ?合ってるか?」 「………その推理には欠点があります。 何故、王は強い兵士を連れて行かなかったんですか?」 「簡単な事だ。 兵士を連れて行けば白虎に警戒される だが、自分の娘を連れて行けば警戒される度合いが下がる」 「………降参です。 貴方の推理は完璧だと思います だけど一つだけ間違いてます」 「なんだと? どこが間違えてるんだ!?」 俺はつい、声を荒げてしまった 「貴方は朱雀王が休戦を持ち掛けて来たと申しましたね? そこが間違いなんです」 「んなわけあるか! 朱雀王が休戦を持ち掛ける以外に白虎に来る理由が無い!」
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