異世界へ

558/650
前へ
/1480ページ
次へ
カヅキの呟きを無視して、あたしは踊り続ける。 これは、ただの高嶺舞じゃない。 舞を奉納して、異能の力を借りるためのものだ。 異世界、別次元から神を呼び出すための。 「おいでませ、フェンリルっ‼」 両手を上に掲げると、巨大な魔方陣が展開される。 そこから、優に2~3メートル以上はある銀色の狼が現われた。 「フェンリル…私が前に会った奴とは別か…良いツラしてるな…さて、後5分だな。おい、ナツキ…後ろの奴らの事も考えてやれよー?」 「え? 後ろ?」 高嶺舞を踊りつつ、あたしはカヅキに尋ねる。 いったい何のことだろう?
/1480ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1007人が本棚に入れています
本棚に追加