異世界へ

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駆け寄ると、カヅキは壁に背を預け、大きく息を吐いた。 「……馬鹿じゃないの?」 片腕がなくなっただけって…血がいっぱい出てるのに…‼ あたしはカヅキの手を握り、自身の生命力を彼女に流す。 「ふざけるな‼」 カヅキは怒鳴り声をあげると、あたしの手を振り払い、右手で胸ぐらを掴み上げてきた。 「この程度の事でテメェの命を無駄使いするな。…ヴィータ、止血してくれ…」 心配そうなヴィータちゃんに頼んで、止血をしてもらっていたけど…血が全く止まらない。 きっと、血が止まらない毒を持ってたんだ、あの合成獣…。
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