異世界へ

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「ナツキ、頼むから、お前は私みたいにならないでくれ、な?」 「……失血死しかけてる人が、何言ってんのさ…」 涙目になりながら、あたしはカヅキを魔力で包んだ。 アンチドートの魔法を織り混ぜて。 「くく…あははははは」 「え、何…壊れた?」 唐突に笑い始めたカヅキに、あたしは少し驚く。 体内から毒が消去されたのを感じ、あたしは再び彼女に生命力を流した。 消費してしまった魔力を補うように、それもカヅキに渡す。 「ナツキ、私が死ぬ訳ないだろ?あと邪魔だ、少し離れろ」 あたしの顔面を右手で押し、拒絶を表したカヅキに、
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