異世界へ

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「なら、君も大人しくタチバナ博士の到着を待ちたまえ。なぁに、博士が応じてくれさえすればすぐにこいつを解放しよう」 あたしは、ギリッ、と歯が鳴るくらい噛み締めた。 傷つけた。 ナズナを。 許さない。 「なんだ、まだクライマックスは始まって無かったのか?」 あたしの背後からそんな軽口を叩きつつ、歩み寄ってきたカヅキは肩を軽く叩いてきた。 「………あいつ、ナズナに傷つけやがった…殺す、塵も残さず殺す…❗」 殺意が抑えられない。 数秒あれば、奴を細切れにすることが可能だ。 カヅキはそんなあたしの肩を掴み、
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