異世界へ

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そして、右手を背中に隠してハンドサインをあたしに見せてきた。 「摘んだな?投降するなら、多少の減罪になるかも知れないぞ?」 ハンドサインを見ると、彼女はこう告げている。 「(恐らく私のワザは解析されているだろう、なので お前が油オヤジの拘束をしてくれ、頼んだ)」 あたしはおっさんを睨みつつ、小声で詠唱を始めた。 「雷鳴の馬車、糸車の間隙。光もて此を六に別つ。縛道の六十一、六杖光牢‼」 六つの光の帯がおっさんに突き刺さり、その身を封じる。 「くっ…各なるうえは‼」 おっさんは腕を動かして、ナズナの首を斬ろうとした。
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