異世界へ

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でも、㎜も動くはずがない。 「なっなぜだ‼」 「そう言うモノなんだよ…はぁやれやれ…」 肩を竦め、おっさんに拘束具をつけていったカヅキは、異空間におっさんを投げ飛ばして入れた。 「すまんなナツキ、助かった」 「…っ、ナズナぁっ‼」 カヅキの言葉を無視して、あたしはナズナに駆け寄る。 彼の頬に触れると、暖かかった。 「よかった…死んでない…」 ホッとするのも束の間。 全く目覚めない彼に、不安を覚える。 「随分と実用性が高い鎖だな…魔力も練り混まれているな」 カヅキはナズナを拘束する鎖を見ながら、呟いた。
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