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左手をプラプラ振りながら言うカヅキは、これまたいつの間に張ったと言いたい結界を解除する。
「眼、覚めたろ?王子様?」
開いた口が塞がらず、あたしは二人を眺めていた。
カヅキはニタリと笑みを浮かべて、彼に聞いた。
「………あぁ。よく効いたよ、カヅキ。迷惑を掛けてすまない…あと、王子様と呼ぶな。ナズナだ」
口の端を切ったのであろうナズナが、手の甲で血を拭う。
あたしはそれを見て、キレた。
「分かってるさ、さてナツっ…」
カヅキの背後から、飛び蹴りを食らわせる。
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