異世界へ

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ため息をついて、月夏ちゃんを見下ろしたカヅキは、次いであたしの名前を呼んだ。 あたしは彼女の前に行くと、首を傾げる。 「名前を呼んでやれ…それが筋だろう?」 ニッと笑み、あたしに言うカヅキに、いったい何の事だと更に首を傾げ、 「えーと…あ❗」 一つのことに思い当たり、ポンと手を打つと、叫んだ。 「雛桔梗ーっ‼‼」 【はい、我が主】 紫人参が開き、中から雛桔梗の姿が顕になる。 彼女は量子粒子化すると、あたしを包み込んでいった。 「うむ、大丈夫そうだな」 動作確認をしていると、カヅキが満足そうに頷く。
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