異世界へ

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そして夜半、あたしはふと思い立って、ナズナの腕から抜け出し地下研究所に向かう。 『我が主、こんな夜更けにどうしたのだ?』 【お体に障りますよ、我が主】 二人の問いかけに、あたしは無言で地下へ降りて研究所の明かりをつけた。 そこには 「やっぱり」 黒色(コクショク)の長方形が二つ並んでいる。 これは、義父さんの物じゃない。 あたしは一つに触れ、呟く。 「薊」 途端、金属の触手があたしを包み込んだ。 一瞬の後、あたしはヴァンツァーを身に纏っていた。 ヘルメットを脱ぎ、苦笑する。 あの親友に、抜け目があるはすがない。
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