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義父さんの治めるこの領地は、度々議会で話に上がっているらしい。
義父さんにここを任せるわけにはいかない、とかなんとか。
ただ単に、この土地が潤沢だから乗っ取りたいだけだろクソジジイ共、とか思ったりするわけだが、義父さんは話術で黙らせている。
「なら、君が領主を継げばいいですよ」
「あはは、出来ればそうしたいですけどね。でも、ナズナと添い遂げると決めましたし。王妃になったら領地は継げないでしょ?」
「婚約破棄…」
「いくら義父さんでも怒りますよ?」
物騒な言葉を呟いた義父さんをギロリと睨み、書類を机の上に勢いよく乗せた。
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