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「ごめん、嬉しいの……えへへ、ありがとうナズナ。大切にするね」
ナズナが箱から指輪を取りだし、あたしの薬指につけてくれる。
特注したかのように、あたしの指へすっぽりはまった。
「じゃあ、家にいこうか?」
にっこり笑い、あたしはテスタロッサ家へ戻る道を歩き出そうとする。
が、ナズナに腕を掴まれた。
「…ナズナ?」
「あの、さ…」
ナズナが顔を真っ赤にさせながら、俯いている。
そんな彼の姿は、去年の七月以来であたしは驚いてしまった。
「学校とか、任務とかで…まともにデートってもん、したことなかったろ? …えっと、だから…」
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