舞う花と鞭と

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知らない人じゃなくて、よかったと。 「って、大丈夫? 汗すごいよ?」 ナズナに近寄り、創造で作り出したタオルを彼に渡す。 だが、彼は受け取らずあたしをきつく抱き締めた。 「え、ナズナ? どうしたの?」 問うても答えない。 あたしは彼の肩が軽く震えているのに気づく。 泣いてる…? ナズナが? そのうち、あたしの肩に熱い滴が当たり出す。 「ナズナ、どうして泣いて…?」 「すまない、シャルロット…」 愛称じゃない名前で呼ばれて、あたしはドキッとする。 「え、なに、が…?」 「自分が情けない…俺は、お前にふさわしくないのかもしれない…」
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