貴方のためなら

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「閣下も、ご機嫌はいかがでしょうか? 申し訳ありません。本来なら義父が閣下のお話を聞かねばならぬのですが…生憎、公務で領外へ出ておりまして」 「構いませんよ。それに、僕は貴女に話をしにきたんです」 ユキヤがソファーに座るのと同時に、あたしも対面へ座る。 そこへ、ターニャが紅茶を持ってきてくれた。 「私(ワタクシ)に、ですか…?」 「はい。今、馬車を待たせてましてね。ご同行願いたいんですよ」 あたし、なんかしたっけか…? 紅茶に口をつけ、あたしは軽く首をかしげる。 「いったいどうして…?」
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