貴方のためなら

8/37
前へ
/1480ページ
次へ
ニコリと笑って、ユキヤの隣に座ってたオリヴィエがそう言う。 あたしはそれに苦笑してしまった。 「オリヴィエも、言うねぇ」 「ユキヤ様の専属ですから。何かあれば、ユキヤ様が責任を取ってくださいますし」 ケロッ、という彼女に、ユキヤが少し慌てる。 「オリヴィエ…」 「クスクス…冗談でございますよ、ユキヤ様」 オリヴィエはユキヤより五歳年上の、22歳だ。 だからあたしにとっても、ニーナさんと同じくお姉さんみたいな存在である。 年下なのに、呼び捨てなのは、あたしの方が地位が高いから、だそうだ。 本当は、さん付けで呼びたいんだけどね。
/1480ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1007人が本棚に入れています
本棚に追加