貴方のためなら

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生花で彩られたブーケ。 どこからどう見ても、花嫁さんなあたし。 お化粧もしてもらい、別人のようになってしまったのだけれど…。 「ナズナに会ったらさ…殴っていいよね?」 「式の間はお止めくださいね、シャルロット様…」 オリヴィエが苦笑する。 あたしは彼女に手を引かれて、講堂に向かっていた。 「どーせ、どっきりでしたー、とかでも言うつもりなんだ…だって、おかしいもん…何なのこれ。おかしいよ…」 「おかしくありませんってば。ほら、お義父上がお待ちですよ」 彼女に言われて、落としてた目線を上げる。
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