貴方のためなら

16/37
前へ
/1480ページ
次へ
そう言うと、オリヴィエはあたしの手を義父さんが差し出してた手に乗せ、その場を去った。 「あの、義父さん…」 「ん? なんでしょう?」 その場の空気に緊張して、あたしは義父さんに語りかける。 「えと……あたしを養子として迎えてくれて、ありがとうございました。今から、幸せになりにいきます」 「ぷっ…堅苦しいですねぇ。いつもの君でいいんですよ?」 義父さんは優しい眼差しであたしを見、にっこり笑った。 「ほんの数ヵ月でしたが、君の義父親になれて幸せでしたよ? たまには家に帰っていらっしゃい?」 「はい…❗」
/1480ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1007人が本棚に入れています
本棚に追加