貴方のためなら

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「汝、シャルロット・シノハラ・テスタロッサ。貴女はここに居るナズナを、病めるときも、健やかなる時も、富めるときも、貧しき時も。夫として愛し、敬い、慈しむ事を誓いますか?」 「………誓います」 涙声でそう言う。 あたしはなんて、幸福者なんだろう。 彼と出会い、惹かれて、恋に落ちて。 そして今、ここで、彼の妻になる。 「それでは、指輪の交換後、誓いのキスを…」 「待てぃぃぃぃっ‼」 入り口がバンッ、と開いて、一人の男が入ってくる。 「その結婚、異議あり‼ その女は純血の貴族にあらず❗ 王家の血は貴族の純血によって守られる‼」
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