貴方のためなら

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男はその場で取り押さえられ、娘である先輩Bも連れていかれる。 「おほん❗」 ジルベルト司祭が咳払いし、式が再開された。 「それでは、指輪の交換を」 しずしず、と、いつこちらに着いたのか、ターニャが指輪が置かれたリングピローを持って現れる。 「ターニャ…」 「お嬢様、おめでとうございます」 にっこり笑うターニャに、あたしは泣いてしまう。 「あぁ、泣かないでくださいませ。せっかくのお化粧が落ちてしまいますよ?」 「ははは…うん…ありがとう、ターニャ」 ターニャが掲げた台から指輪を抜き、あたしにはめようとするナズナ。
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