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あたしは彼の話で、顔を真っ青にする。
そんな酷いことをする、王族がいるなんて…。
「決めろ、親父。戦うか、民を犠牲にするか」
「う、ううむ…しかしだな、議会で…」
「王の権利で何とかしろよ、くそ親父‼」
ナズナの叫び声と同調するかのように、重厚な扉が開いていく。
そちらを見ると、一人の男性が入ってきたところだった。
「陛下」
「おぉ、ベルナール…で、どうであった?」
聞いたことのある名前に、あたしは首をかしげる。
ナズナが小声で、耳打ちしてきた。
「お前に求婚してきた、馬鹿の親父」
「あぁ…」
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