隣国戦争

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《エレオノールの足が遅い。彼女を先に後方へ運んでくれ》 半円型に森が連なっている場所に、敵が布陣していたわけだが…ナズナと、グレゴワール達は敵国側に陣取っていたのだ。 当然、撤退する時間がかかる。 《なら、ナズナも一緒に運ぶよ?》 《俺はいい。彼女を運んでほしいのは、ついでだから》 彼の言い回しに、首をかしげる。 なんか、含みがあるような…。 《シャル。俺を敵国領内に飛ばせるか?》 《え…》 顔が真っ青になる。 それに気づき、マスターが声をかけてきた。 「どうした?」
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