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「なんで敵国行かなきゃいけないの⁉ 死にたいの⁉ あたしを、一人にする気なの…?」
涙が零れる。
嫌だ、嫌だ‼
ナズナを失うなんて、嫌っ‼
泣き始めたあたしを、彼は抱き締めた。
「一人にするわけないだろ? 王族として、向こうと話し合うだけだ。無論、お前も一緒に。聞き入れてもらえなかった場合、実力行使をするが…」
「うん…」
額と目尻にキスを落とし、最後は唇に落とす。
「…願い、叶えてくれるだろ?」
「一緒になら、ね」
笑い合い、立ち上がる。
あたしは魔方陣を形成して、彼に言った。
「絶対に守るから。死ぬときは一緒だからね?」
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