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ナズナから、ギリッ、と歯を食いしばった音が聞こえる。
アレクシスはあたしに指を向けると、その笑顔で言った。
「私は、欲しいものは全て手に入れなけば気がすまない。ナズナくん。奥方を私によこしたまえ」
「ふざけるなっ‼」
あたしを背にかばうように押しやり、ナズナはアレクシスに怒鳴る。
「妻を貴様にだと…⁉ ふざけるのも大概にしろっ‼」
「ふざけてはいないよ? ただ、今まで抱いた女より数百倍も美しいのでね。欲しくなっただけさ」
彼は肩をすくめ、言葉を続けた。
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