隣国戦争

32/45

1007人が本棚に入れています
本棚に追加
/1480ページ
「雇った黒魔導師に、刻んでもらったのだよ。これで、私に魔法は効かない。あぁ、そう言えば噂に聞いたのだがね。君の攻撃方法は、武器に付加価値をつけることだそうじゃないか? 私と切り結べば、それも無効化されるよ?」 弓形になった剣を背後から取り出し、ナズナに突きつける。 レイピアだけじゃ、太刀打ちできない。 あたしは意を決して、彼の肩に手をかける。 「ナズナ、あたしが」 「ダメだ」 あたしが何をしようとしているのか理解した彼は、頭を横に振った。 「でも…」 「奥方を戦わせるのかい? 随分見ない間に、臆病者になったんだね? ナズナくん」
/1480ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1007人が本棚に入れています
本棚に追加