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その言に、ナズナがアレクシスを睨む。
あたしは息を吸い込み、彼に言ってやった。
「あたしの夫は、あんたなんかに負けない。女の陰に隠れるような卑怯者でも、臆病者でもないから」
あたしの言葉を聞いて、奴はクツクツとまた笑い始める。
「いいねぇ。気の強い女も嫌いではないよ。屈服させるのが楽しみだ」
「油断してたら逆に殺されるわよ、あんた。ナズナは、敵と認定したら容赦しないんだから」
あたしは地面に触れ立ち上がると、一本の刀を造り出した。
それをナズナに渡す。
「勝ちなさい、ナズナ。負けたら舌噛み千切って、あんたの後追ってやるからね」
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