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「きゃ…‼」
あたしは奴と一緒に、慣性で吹き飛ぶ。
油断していた。
こんな最悪なことをする王だ。
無謀に突っ込んでいくはずがなかった。
壁に叩きつけられ、衝撃が来る。
その前に、体を縮こませて受け身をとったが、どうやらあたしをクッションにしやがったらしい。
「………ちっ」
ナズナが舌打ちをする。
あたしの背後にアレクシスがいるのだが、奴はあたしの首に刃を当てていた。
「さて、ナズナくん。彼女が大事なら武器を捨てたまえ。そして、自国に帰り叔父上に進言してきてくれよ? 彼女を捧げる代わりに、自国は守られる、とね」
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