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ベルナール卿についてきてたのだろう、グレゴワールがあたしに向かって走り寄ろうとする。
だが、寸前で卿に連れ戻されていた。
そんな姿を見て、ナズナの怒りが再燃したらしい。
「…ベルナール卿。後で話がある」
かなり低い、怒りを含んだ声音に、卿は馬鹿を掴んだまま最敬礼をした。
「はっ、何なりと。ほらいくぞ馬鹿息子」
「待ってください、父上❗ シャルさん、ぼくは諦めませんからねーっ‼」
「諦めてくれると助かるなぁ…」
首根っこを掴まれ、ズルズルと引きずられていく彼に手を振る。
またファンが出来てしまったようで、あたしは嘆息した。
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