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だったっけ。
「で、それが?」
「祖国の歴史を見て、勉強して、自分達が何故生まれ、生き、そして何を残せるか。そんな課題なんだとよ」
優雅にナイフとフォークを使い、ステーキを切って口に放り込んでいく彼に、苦笑した。
「なんか、真理を解き明かせって言われてるようだね…」
「そんな大それたものじゃないだろ。大体、お偉方に生まれた連中は皆、生きる目的を持っているし。何が為せるか、何を残せるかなんて決まりきっていることだろ」
苦笑いを浮かべる彼に、寂しいものを感じた。
「あたしは、ずっとナズナの傍にいるからね?」
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