修学旅行で新婚旅行?

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こんなことは初めてで、あたしは多少狼狽えた。 しかし、そんな考えにはお構いなしで、あたしは祠の扉に手をかけ、観音開きの戸を開ける。 見ると、祠の奥、緋と蒼の二対の剣が奉られていた。 そこでようやく、あたしの体が自由になる。 「うわっ、ととと…」 「大丈夫か?」 よろけたあたしを、ナズナが支えてくれた。 彼に頷き返し、あたしは再び奥に目をやる。 「何あれ…」 「というか、関係者以外立ち入り禁止と書いてあるぞ? なんでこんな場所に来たんだ?」 「わかんないよ…あたしも初めてだし…」 その瞬間、耳鳴りがあたしとナズナを襲った。
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