第1章~2000年2月。『paceこしもと』から、こんにちわ。

10/13
前へ
/155ページ
次へ
「へぇ」と、宮本兄さんは俺達をまじまじ見る。 「どうも」と、俺は頭を下げた。 「そうか。来月からか」宮本兄さんが辺りに首を巡らせる。 「黄金世代、来月から、ついに『ウィナーズサークル』に参戦かぁ。僕も、うかうかしてられへんなぁ」 「黄金世代?」と、俺は声に出した。 「22期のこと」宮本兄さんが言う。 「越本の芸人、みんな22期の事は、そう呼んでるで」  俺は回りに視線を振る。宮本兄さんの言葉を聞いて、黄金世代と呼ばれる同期の姿を無性に捜したくなったのだ。
/155ページ

最初のコメントを投稿しよう!

90人が本棚に入れています
本棚に追加