5月

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「無」 ~感情はどこへ行ったのか、分からない、分からない~ 雨に打たれた。 わたしの向こうに虹が見えた。 あの虹を綺麗だと想えるわたしがいて良かった。 それでも残りのわたしの感情は? なにもない。 なにもない。 空っぽの心に沁み込むものは、酷く重い過去、過去、過去。 楽しかったことも、嬉しかったことも、今は思い出せない。 あるのは今。 なにもない今。 動き出せないままのわたしだけ。
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