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君色~イザアス~
真っ白な真っ白なお前だから…
俺の色に染めたいと思った…
何も知らない純真無垢なお前だから…
俺だけのものに……
「イザーク…?」
ふと歩みを止めるとどうしたの…?と言わんばかりにのぞき込んでくる…
その顔が可愛らしくて抱きしめたくなる…
そんな気持ちを知る由もなく…
「何でもない…」
ふいっと顔を反らすとアスランの翡翠の瞳が僅かに開きそして直ぐに伏せられる
「…アスラン?」
「何でもない…」
先程の自分の言葉と同じ言葉が返ってくる
わざとだな…絶対
大戦後
俺はザフトにアスランは地球へと別れ久し振りの再会…
ザフトのすべてのネットワークをつかいようやくアスラン居所を掴んだ
そのままコールし
日時と場所だけを告げ一方的に回線を切った
断られるのが怖かったから…
来ない覚悟で行ったらアスランは既に来ていて…
ゆっくりと振り向いて久し振りと笑う様は美しく、俺は不覚にも見とれてしまった…
いきなりの通信に文句の一つも来るかと思えば、アスランはイザークらしいと笑った
その笑顔はどこか大人びていて、自分の知らない間のアスランが気になってしかたがなかった…
話せず歩き出す俺の少し後ろをゆっくりとついてくるアスランの気配に高鳴る胸…
情けない…
高鳴る鼓動に耐えきれなくなり…俺は歩みを止めた
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