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海の見えないそこは山の上というわけでもなく、平地にある小さな村だった。 近隣の村と助け合いながら生活しているそこは別段目立った特色もなく平凡というかド田舎というか良くも悪くも平和そのものだ。 村に居る若い衆に取っては退屈なことこの上無いが、落ち着いた世代には至極居心地のいい、そんな村にプーチンは住んでいた。 「さあて、今日もお仕事頑張りますか。」 ぐっと背伸びして、プーチンは住居にしている二階から仕事場の一階に降りた。 プーチンは昔から手先が器用で色々な物の修理に長けていた。 修理出来るものも食器類からメカニックなものまで幅広く、それは近隣の村からも依頼がくる程だった。 プーチンはいつからかそれを生業とし、村の人達の生活を陰ながら支える存在になっていた。 性格も穏やかで人当たりが良く、誰からも好かれる、絵に描いたような餅…もとい、イイ人、それがプーチンだ。
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