ACT 3

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 …だいぶ、コレにも慣れたけど…慣れたけど、やっぱ驚く。  はあぁ。深くため息をつき、身支度をするため動き出した。  今日も天気は晴天。  青い空。そびえ立つ入道雲。静かに浸透するように鳴くセミの声。強い日差し。濃く地面に映る影…。  どれをみても、正しい日本の夏って見本のような一日。  私はそんななかを友達や家族と過ごす。  時々、良成君のことを想いつつも。  ……彼もこうやって、私のこと想い出してるのかな。  だといいけど……違ったら、どーしよう…。 「あほか。どっちに発想向けてんだよ」  …ああ、もう夜なのね…。  醒めた目と頭でそう呟く。……声に出さずに。 「なにで時間を認識してんだ。失礼な奴だな」 「…悪かったわね。高崎君=夜中って図式が出来上がっちゃったみたいな感じで」
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