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女の子は、嬉しそうに
玄関をあけて、階段をあがり
秋子のいる、二階の部屋に入ってきた。
「このお家広~~い!
おねえちゃん、一人で住んでるの?
さみしくな~い?」
女の子は、秋子が答えるのも待たずに
一人で勝手に、話し続ける
「みさとはね!
新しいお家に、引っ越してきたんだよ!
みさとのお部屋もあるの!!
それでね…
ピンクのカーテン、買ってもらったんだよ!!
キラキラ光るお花が、ついたカーテン。
凄~い綺麗なの!
でもね…
ママは、お片付けばっかりしてるから、みさとつまんない…
みさとね…
前のお家にいる時のママの方が、ずうっと好きなんだぁ~」
秋子は、そっと女の子の頭をなぜてみた。
感触がある!!!
涙が溢れ出した…
人に触れる事も
誰かが、自分に話しかけてくる事も、
ずっとなく
過ごしてきた。
寂しさで
何度も、気持ちが押しつぶされそうになった。
「お姉ちゃん、どうしたの?
泣かないで…」
女の子は、秋子の体を抱きしめて
背中を、優しく叩いた。
いつもお母さんに、してもらうように…
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