闇と光

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目を覚ますと屋上から落ちたはずの私は、 どこかに横たわっていた。 「あぁ。死んだのか。」 「失礼なこと言わないで下さい。」 横からどこかで聞いたことのあるような優しい声が聞こえてきた。 声のした方を見ると、 長い黒髪、 顔が整っていて凛としている かっこいい男の人。 桜「ここどこですか?」 沖「新撰組の屯所です。」 桜「新撰組っていいました?」 沖「言いましたよ。」 この子を見ていると、何かが胸に引っかかる。 眠っているときの怯えよう。今の心が閉じきっている瞳。 淡々と語る言葉。 全てが痛いくらい彼女の辛いものを物語ってる。 彼女は何を抱えているのだろうか。 桜「あなた誰です?」 沖「沖田総司です。」 沖田総司・・・ 新撰組・・・ 私は過去に来たのか。 意味がわからない。 過去に来たって あの忘れられない恐怖は消える訳じゃない。 いつの時代に行こうと どこに行こうと 何が起ころうと 私の時は、あのアパートで止まってる。 深い闇に独り・・・。 いっそ死にたかった。 生きてるのが辛い・・・。 闇から抜け出せない。 時が動かない。 光が見つからない。 希望も無い・・・。 死にたかった。 そう思ったら涙がとめどなくあふれてきた。
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