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「おはよ~、コウ!」
玄関前で待っていた少女は小さいころからの友達、いわゆる幼馴染だ。
名前は季波 天音(いなみ あまね)、俺と同じ高校3年生。
身長は小柄で、頭髪は肩から少し下まである黒髪。
幼いような可愛げのある優しい顔立ちでいたって普通の女子だ。
「おう、おはよう」
ちなみに俺は猪薙 神谷(いなぎ こうや)、高校3年生。
身長は174cmで、少し目が鋭いらしい。初めて見る人はよく警戒される、が
実際は喧嘩などの暴力は好きでは無く、逆にお世話が好きである。
そのおかげで警戒はすぐに解け、誰とでも打ち解けあっている。
幼なじみの特権で、いつも天音にはコウと呼ばれている。
「天音。今日も朝から待たせてすまんな」
「ううん、いいよ別に!それに昔からずっとこうでしょ?」
「……そっか、それじゃ行こうぜ」
天音は小学校からいつも、ずっと玄関前で俺を待って、一緒に登校している。
他人から見れば何とも羨ましい光景なんだろう……と、よくこの状況を見かける奴らに言われる。
だが、17年間ずっと一緒にいるのであまり実感がわかないでいる。
「もう3年生かぁ……意外と時が経つのは早いもんだね」
「そうだな、でもお前といると全然3年になった気がしないな」
「えぇ~、私のせい?」
「せいとかじゃないが、いつも一緒にいるからなぁ」
「そうだね」
こんな感じでいつものように他愛もない話をしつつ学校まで2人で登校した。
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