歌姫の時間事情

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「また…来たよ」 キルシュはそう呟いた。 風が香る。 誰1人いない場所で、キルシュは 羽も仕舞わずに空を見上げた。 「前世とだいぶ色々変わったね… ハブメルやミュウやピースやニー ナ達は変わってないけど… 寂しいな…」 キルシュはピアスを触り、そう呟 いた。 「どこにいるの…」 空を見上げて呟いた。 時間がない。自分には…彼女に寝 てもらっている今しか…探せない 、ここにいれない… 「また、魔学の方を見に行こうか な…街でもいいけど じゃあ、行くね」 そう言うが早いか、再び空に舞っ た。その場に白い大きな羽を残し て。
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