102号室 九王 虎善

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※九王視点 俺は高校の時の親友に息子にあって欲しいと言われてファミレスへ歩いていた。 「名前なんったかな…たしか…せんとくん…あ、そうだ、奈良だ。ったく、何しろってんだ、息子に会わせて」 そうぶつくさ呟きながら頭のタオルを結び直す。 ふと、隣をみると公園があり、そこでは数人の子供が遊んでいる。 「おーおー、元気だなぁ、世界が平和ってこったぁ!子供がこんなに元気なら」 「いやぁ、そうっすねぇ、九王さんは子供お好きですか?」 後ろから急に声をかけられるが、おおよその予想はついている 「奈良か?ファミレスで待ち合わせって言ってなかったか?」 「すんません、待ち合わせ時間を3時間過ぎても来なかったんで直接会いにきました」 後ろを振り返るとニット帽に、黒のVネックの長袖、金髪にGパン姿の奈良が立っていた 「そうか、だかすまんがもう一度ファミレスに戻ってくれ、俺はそこで晩飯も済ますつもりなんだ」 「別にあそこのレストランでもいいじゃないっすか」 奈良は少し手前にあるレストランを指差す 「悪いな、道は戻らない主義なんだ」
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