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第18章 市ヶ谷
「日本で合同演習があるというのは本当でしょうか?」
「ああ、本当らしいな。しかも俺達は参加する。」
「本当ですかい!」
「ちょっと良いかね?」
「フランクル大佐!」
「楽にしたまえ。君たちウルフ隊には期待しているのだよ。しっかりと仕事をしてもらう。」
「はい。」
「うむ。では、失礼させてもらうよ。」
「演習はお任せください!」
フランクルは黙って頷くとそのまま立ち去った。
「大佐絡みの演出ですかい?」
「何も言わない。」
「そう言うって事は肯定と同じですぜ。」
「ウルフ!」
「ウォーケンか?生きてたか。」
「貴様・・・」
「おいおいやめろよ?こっちは問題なんぞ起こしたくはないんだ。お前もそうだろう?」
そう言われ振り上げそうになった右手を下げる。
「お前はいつまでも変わらんのだな!ウルフ・バーグ!」
「ほざけ。聞いただろ?」
「だからここに居るのだ!」
「やれやれ。じゃあ仲良くやろうぜ相棒。」
「厚木・・・お前はよかったのかよ?」
「別府どうして?」
「お前がなんの為にここに来たのかぐらい簡単に予想つくんだ!」
「さぁ、何の為かしら?」
「とぼけるな!お前の任務は市ヶ谷の監視みたいな意味の無い任務じゃない・・・違うか?」
「ええ、当たり前じゃないの。」
厚木は笑顔で答える。
「市ヶ谷を殺す事に迷いはないのか?」
「当たり前よ。この世界において自分の死に方が決められるなんで恵まれすぎてるくらいじゃないかしら?」
「でもお前あいつの事が!」
「言わないで!」
「頼む厚木!市ヶ谷を殺さないでくれ!」
厚木に別府は頭を下げた。
「別府・・・」
「市ヶ谷とはガキの頃からの付き合いなんだ。」
「わかってるよ。バカ・・」
「白銀。明日からテストだけど問題ない?」
「ええ。もちろん大丈夫です。」
「存分に暴れて頂戴。」
白銀は夕呼に笑顔をかえす。
「でも、無理はしないで。」
夕呼は武を抱き寄せる。
「ちょ先生!」
武は夕呼の急な行動に驚き固まってしまう。
「無理はしないで・・・」
夕呼の言葉にため息をつきながら笑い答える。
「存分に暴れられないですよ。」
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